学童野球に関する注意事項
学童部の投手は、変化球を投げることを禁止する。関節の障害防止のため、まだ未熟な学童部の投手にたいして変化球を投げることを禁じ、変化球を投げた場合は次のペナルティを課すこととする。
ただし、投球が自然に変化した場合を除く。手首をひねるなどして意識して投げた変化球か、投球が自然に変化したかは、いつに審判員の判断による。
なお、ペナルティは少年の健康管理が目的で、骨の未熟な投手が、特に肘や手首などをひねって投げるような投球方法を禁じているのであるから、監督・コーチは、この点に充分留意して指導しなければならない。
- ○(1) 変化球にたいしてボールを宣告する。
- ○(2) 投手が変化球を投げた場合は、投げないように注意する。注意したにもかかわらず、同一投手が同一試合で再び変化球を投げたときは、その投手を交代させる。
なお、その投手は他の守備位置につくことは許されるが、同一試合では、再び投手に戻ることは許されない。 - ○(3) 変化球が投げられたときにプレイが続けられた場合は、打者が一塁でアウトになるか、走者が次の塁に達するまでにアウトになった場合は、プレイを無効とし、
打者のカウントにボールを加える。この場合状況によっては、攻撃側の監督の申し出があれば、プレイはそのまま有効とする。
ただし、打者が安打、失策、四死球、その他で一塁に生き、走者が進塁するか、占有塁にとどまっている場合は、変化球と関係なくプレイはそのまま続けられる。
- ○学童部の投手は、過度の投球数にならないよう、特に指導しなければならない。
- ○少年部・学童部とも一日に二試合を限度とする。
- ○少年部・学童部の試合をナイターで実施する場合は、その終了時刻を原則として二十時までとする。
- ○チーム並びに選手は、連盟及びスポーツ少年団への二重登録を認める。
規則適用上の解釈
- ○内野手に触れないで、その股間または側方を通過した打球には、内野手の股間または側方だけでなく守備できる範囲の頭上を越えた打球も含まれる。
- ○2ストライク以後に故意にファウルとするために意識的にカット打法をしたときは、球審は動作によってはスイングがないとして、ファウルボールとしないでバントとして3ストライクを宣告する場合がある。
- ○走者が塁線より3フィート以上膨らんで走っているときに触球を避けた場合、その走者の現在地と塁を結ぶ直線の内側3フィート(約90cm)が走者の走路と見なされる。したがって走者が触球を避けて外側へ遠ざかればラインアウトが宣告される。
- ○走者二・三塁の時、三塁走者が三・本塁間でランダウンプレイ中に二塁走者が三塁に到達し触れているとき、三塁走者が触球を逃れて三塁を走り越した場合、三塁走者を走塁放棄でアウトにする。
- ○走者のいるとき、投手がボールを体の前方に両手で保持したまま投手板ににつけばボークである。
- ○投手が、本来の守備位置にいる野手に送球した場合に、その送球が牽制と見られない場合は、軸足を投手板から外したかどうかに関係なくボークである。
- ○投手板に触れている投手が、投げる方の手にボールを持たないで塁に送球するまねをした場合、遅延行為と見なされてボークとなる。
フェアボール
- ○打球が一度ファウル地域を通過しても、最後に止まった位置がフェア地域ならフェアボールである。
- ○バウンドして内野から外野へ越えていく場合に、一塁または三塁を過ぎるときにフェア地域内またはその上方空間であった場合は、フェアボールである。
- ○打球が一度塁に触れれば、全てフェアボールである。
- ○最初に落ちた地点が、一・二塁間、二・三塁間の線上、または外野のフェア地域であれば、全てフェアボールである。
- ○打球が最初に野手または審判員(障害物)に触れた位置がフェア地域、またはその上方空間であれば、野手または審判員のいた位置に関係なくフェアボールである。またこの打球が最終的にファウル地域に停止したとしてもフェアボールである。
ファウルボール
- ○打球が最初に内野のフェア地域に落ちても、最後に一・本塁間または三・本塁間のファウル地域に出て止まればファウルボールである。
- ○バウンドして内野から外野へ越えていく場合に、一塁または三塁を過ぎるときにファウル地域内またはその上方空間であった場合は、ファウルボールである。
- ○最初に落ちた地点が、外野のファウル地域であれば、その後フェア地域に入ってもファウルボールである。
- ○打球が野手に触れずに投手板に当たった時、その打球がリバウンドして本塁を越えるか、一・本塁間または三・本塁間のファウル地域に出て止まればファウルボールである。
- ○打球が最初に野手または審判員(障害物)に触れた位置がファウル地域、またはその上方空間であれば、野手または審判員のいた位置に関係なくファウルボールである。またこの打球が最終的にフェア地域に停止したとしてもファウルボールである。
ストライクゾーン
- 打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いたラインを上限とし、ひざ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間に投球が触れればストライクである。
ただしアマチュア野球では、ボールの全体が下限よりも上方を通過しなければならない。
地面に触れた投球
○投手の正規の投球が、地面に触れた後に、ストライクゾーンをボールが通過してもボールである。
- ○投手の正規の投球が、地面に触れた後であっても、これを避けようとした打者に当たれば死球である。
- ○投手の正規の投球が、地面に触れた後であっても、これを打者が打てば通常の投球を打ったときと同様に扱われる。
打球が走者に当たった
- ○走者が塁に付いていても、いなくても、打球がフェア地域で当たれば走者はアウトである。しかしファウル地域で当たればファウルボールである。
ファウルチップ
- ○2ストライクの後、ファウルチップした打球を最初に捕手の手、またはミット以外の用具や体に触れてから跳ね返ったものは、これを捕らえても捕球とはならないので、ファウルボールである。
- ○2ストライクの後、ファウルチップした打球を最初に直接捕手の手、またはミットに触れてからそれ以外の用具や体に当たって跳ね返ったものは、これを捕らえれば正規の捕球となるので、ファウルチップで打者は三振である。
振り逃げ
○捕手が第三ストライクを正規に捕らえることができなかった場合、打者は走者となる。
ただし以下の条件が満たされる場合、打者は自動的にアウトとなる。
- ○無死または一死で一塁(一・二塁、一・三塁、満塁の時も同様)に走者がいる。
- ○以下のような捕球は、正規の捕球とならない。
- ○手またはミット以外のものを用いて捕らえた。
- ○投球が地面に触れた後(ワンバウンドを含む)、捕らえた。
- ○最初に捕手の手、またはミット以外の用具や体に触れてから跳ね返った後捕らえた。
守備妨害(インターフェア)
走塁妨害(オブストラクション)
打撃妨害(インターフェア)
反則打球
インフィールドフライ
- ○無死または一死で走者が一・二塁または満塁の場合に、審判員が内野手が普通の守備行為で捕球できると見極められた場合にインフィールドフライを宣告する。
- ○インフィールドフライが宣告された場合、例えそれを捕球することができなくても宣告と同時に打者はアウトとなる。
- ○インフィールドフライが宣告された後に、打球がファール地域に落ちた場合はファウルボールである。
- ○インフィールドフライが宣告されてもボールインプレーであるから、走者はアウトを賭して進塁しても良い。
ただし野手がこの打球を正規に捕球すれば、走者はリタッチの義務が生ずる。 - ○インフィールドフライが宣告された打球に限り、打球が塁上の走者に触れてもアウトにはならず、ボールデットとして打者だけをアウトにする。
- ただしこれが適用されるのは、投球当時に占有していた塁であって、次塁へ進塁していた場合には走者はアウトである。
- ○インフィールドフライは、審判員が宣告しなければ適用されないから、あとから協議して適用することはできない。
故意落球
打点
○打点はヒット以外でもつき、場合によっては記録員の判断に委ねられる場合もある。
- ○以下の場合、打者に打点が記録される。
- ○ヒットで走者がホームインした場合。ただし送球の間にホームインした場合を除く。
- ○犠打(犠牲バント、犠牲フライ)によるホームイン
- ○内野ゴロの間のホームイン
- ○野手選択(フィルダースチョイス)によるホームイン
- ○満塁での四死球
- ○振り逃げの間のホームイン(打者がアウトの場合のみ)
- ○以下の場合、打点は記録されない。
- ○ダブルプレーの間のホームイン。
- ○エラーがあった時のホームイン。ただし、エラーがなくてもホームインできたと記録員が判断すれば打点が記録される。
失点と自責点
失点
- ○いかなる理由があろうとも、その投手が許した走者(打者走者を含む)が得点した数をその投手の失点とする。
- ○同一イニングに2人以上の投手が出場した場合の失点
- ○走者を残して投手が交代した場合は、原則としてその走者の数だけ前の投手に責任がある。したがって、前任投手が走者を残して交代し、その走者(あるいは、内野ゴロなどで入れ替わった走者)が得点すれば、その失点は前任投手に記録される。
- ○ただし、残した走者が走塁死、盗塁死、牽制死、他の打者または走者と併殺になった場合は、残した走者がアウトになったわけであるから、前任投手の責任がその分だけ軽くなる。しかし、併殺くずれ等で単に走者が入れ替わっただけでは責任は軽くならない。
- 自責点
- ○守備側が相手チームの選手を3人アウトにできる守備機会を得る前に、安打、犠打、犠飛、盗塁、刺殺、野手選択、四死球(故意四球を含む)、ボーク、暴投により走者が得点するたびごとに、その失点は自責点として記録される。
- ○暴投やボークによって走者が進塁した場合、その失点は投手の責任であり、自責点の対象となる。
- ○振り逃げの走者が得点するか、振り逃げの間に三塁走者等が得点した場合、振り逃げの要因が暴投ならば自責点の対象となる。
- ○投手の自責点とならない失点
- ○失策や捕逸の助けを借りて一塁に生きた走者が得点した場合、その失点は、自責点とならない。
- ○走者が、失策や捕逸の助けを借りて二、三塁に進塁した直後の単打によって得点した場合、その失点は、自責点とならない。ただし記録員が、失策や捕逸がなくても得点できたと判断したとき、または三塁打以上の長打で得点したとき、その失点は、自責点となる。
- ○投手の失策は他の野手の失策と同様に扱われ、投手の責任ではなく、自責点の対象にならない。